廃車のタンクのガソリンはどうするの?
どうすればいいんじゃ?満タンだったらもったいないのう!
廃車のタンクのガソリン
廃車のガソリンはそのままでいい理由
廃車のガソリンは劣化している場合があるから。
廃車からガソリンを抜くことは危険だから。
抜いたガソリンの処分が大変だから。
廃車買取業者は、ガソリンの有無に関わらず引き取ってくれるから。
廃車買取業者の査定にガソリンの有無は影響しないから。
古いガソリン
廃却する車のタンクにガソリンが半分以上残っています。
もったいないですね。
抜いて違う車に入れたいと思う気持ちは判りますが「ちょっと待って」です。
その車のガソリンはいつ入れたのでしょう?
ガソリンの使用期限は、保管状態にもよりますが冷暗所の保管で約半年です。
この期間内であれば、使用に問題は出ないとされてます。
(出典:JXTGエネルギー)
長期間放置され劣化したガソリンはどうなるのでしょう?
ガソリンの劣化とは
- ガソリンは空気中の酸素と徐々に化学反応(酸化)します。
- ガソリンに含まれるアルケンという物質が蟻酸や酢酸に変化します。
- 蟻酸や酢酸は、鼻に突く刺激臭で金属性のタンクを腐食する場合があります。
- 揮発成分が蒸発し、さらに重合や縮合してワニスやガム質(いわゆるヘドロ)となります。
- また、分解や結露で生じた水分がタンクの底にたまり、蟻酸や酢酸と同様に金属製のタンクを腐食させる場合があります。
- この様ないわゆる腐ったガソリンは、流路やインジェクションを詰まらせる原因になります。
(出典:ウイキペディア)
給油したばかりのガソリンだから、抜いてみようかな。と思った方へ
ガソリンは、業務で扱う場合には「危険物取扱者」の国家資格が必要となる物質です。取り扱いには十分な専門知識が必要です。以下が取り扱いの基礎知識です。
ガソリン取り扱いの基礎知識
- ガソリンの特性
・比重:0.65~0.75(水=1)
・引火点:-40℃以下(灯油:40~60℃)
・発火点:300℃
・蒸気比重:3~4(空気=1)
引火点とは、揮発して可燃性の蒸気濃度に達する最低の温度のことです。
発火点とは、空気中で点火源がなくても自ら発火する最低の温度のことです。 - 保管方法
ガソリンは消防法で定められた基準を満たす密閉容器で保管しなければいけません。
ペットボトルや灯油用のポリタンクでガソリンを保管することは法律違反であり、ガソリンの成分により容器が変形や破損した場合、可燃カスの漏れにより火災等の恐れがあります。 - 処分方法
抜いたガソリンが劣化してた場合、元気な車のタンクには入れられません。処分はガソリンスタンドなどの販売店に相談して処分を依頼してください。
<ガソリンを下水や側溝に流すことは絶対にダメです!>
・揮発したガスに引火し爆発事故が起きる恐れがあります。
・河川への流出は生態系に悪影響を及ぼす恐れがあり、それを除去する作業には多額の費用がかかります。
・下水処理場の処理システムに損傷を与える恐れがあります。
・下水道法に基づき、修復費用を原因者が負担することとなります。
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律で、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金が科せられる場合があります。
まとめ
ポイント
廃車からガソリンを抜き取ることは、リスクが高いだけでメリットはありません。
廃車買取業者にガソリンが入っていることを告げて、一緒に引き取ってもらうのが一番お得な方法です。